大手銀行 4~6月決算【8月12日(水)】
大手銀行グループの2020年4~6月の決算が発表され、最終利益は全5グループで前年同期比で47.8%減の4,442億円でした。
新型コロナウイルスの感染拡大で企業の倒産が増え、不良債権が増加したことなどが要因に上げられます。
しかし、各グループとも計画の範囲内ということで、5月に発表した通期の業績見通しは据え置きました。
【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループは、2020年4~6月の最終利益は52.9%減の1,834億円でした。
融資先企業の倒産や貸倒引当金の積み増しなどで、与信関係費用が、1,450億円に増えたことが要因です。
その他の大手銀行の4~6月の最終利益は【8316】三井住友フィナンシャルグループが60.1%減の860億円、【8411】みずほフィナンシャルグループは24.6%減の1,223億円、【8308】りそなホールディングスは40.6%減の218億円、【8309】三井住友トラスト・ホールディングスは33.1%減の285億円でした。
前期末に引当金を積み増した三井住友トラスト・ホールディングス以外は 与信関係費用の増加が減益の要因となりました。
しかし、各グループとも5月に発表した通期の業績見込みでは、与信関係費用を大幅に積み増していて通期見通しは据え置きました。
減益とは言え黒字を確保した4~6月の業績は計画通りで順調に推移しているとの見方が多い。
もっとも、先行きの懸念は強く、7月以降に新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、予断を許さない状況です。
8月4日現在で、新型コロナ関係の倒産は400件余りですが、外出自粛などで今後、経済活動の停滞が長引くようなことがあれば、倒産がさらに増加する可能性は大きいと思われます。
秋以降に、取引先の財務状況が急速に悪化しないか注意する必要があります。
一方で、コロナ禍で4~6月の取引先の資金需要は強まり、5グループとも貸出金は増えました。
6月末の貸出残高は、3月末に比べて4.4%増の合計337兆円でした。
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