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円高ドル安で業績に追い打ち !!【9月10日(木)】

円高ドル安が輸出企業の収益を圧迫しそうです。


日経新聞社によれば、自動車や電機など、為替の影響の大きい主要製造業19社の2020年度の為替の想定レートは、平均1ドル106円29銭で、2019年度の108円70銭に比べて、2円50銭ほど円高だそうです。


これだけでも、19社の営業利益を2,900億円押し下げる要因になります。


円高が、新型コロナウイルス感染拡大による業績の悪化に、さらに追い打ちをかける恐れがあります。


2019年度の全19社の営業利益の合計は、約6兆1,000億円で、円高による減益2,900億円は、約5%に相当します。


特に影響が大きいのは自動車で、【7203】トヨタ自動車は、前期の実績より4円円高の105円を想定しています。


トヨタ自動車の1円円高で営業利益に与える影響は、400億円なので1,600億円の減益要因のなります。


【7267】ホンダや【7270】SUBARUなどの利益も減少し、自動車7社で2,500億円の減益になるそうです。


3月末は、1ドル約108円でしたが、7月に104円台をつけ現在は、106円前後で推移しています。


これは、米中の対立激化による不透明感とコロナウイルス感染拡大による米国経済の先行き懸念による円高、ドル安が背景にあります。


円安を想定していた企業にはさらに逆風が吹きます。


三菱重工業は2020年度の想定レートを1ドル110円に設定していますが、106円だと70億円の減益要因になります。


2021年3月期は航空機事業の不振で、事業損益はゼロとなる見通しで。円高の影響を受けて、赤字に転落する懸念もあります。


もっとも、日本企業は、2008年のリーマンショック円高に対する抵抗力を強めていて、2020年6月時点では、1円の円高で、経常利益を0.48%下げると言われていますが、リーマン後の2009年の0.98%からは大きく低下しています。

 


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