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米国ゼネラルエレクトリック・金融撤退 【3月19日(金)】

米国ゼネラル・エレクトリック(GE)は、航空機リース事業を売却し、金融子会社のGEキャピタルを、解散すると発表しました。


ジャック・ウェルチが進めた、GE流の製造と金融の複合企業の終焉を迎えます。


1981年から2001年まで、GEを率いたジャック・ウェルチは、選択と集中を合言葉に、GEを世界的な複合企業に育てました。


特に、利益率の高い金融への傾斜を高めました。


退任時には、利益全体の3割を占め、金融は、GEをけん引していました。


特に、象徴的なのが航空機リース業でした。


単に、利益率が高いだけではなく、本業の製造業との相乗効果が大きく、GE経営の象徴でした。


一般的に、製造業の金融事業は、条件の良い融資をすることで、、自社製品の拡販につなげます。


航空機産業は、米国ボーイング社と欧州エアバス社を頂点に、GEは、エンジンを供給する1社に過ぎませんが、世界最大級の航空機リース会社として、顧客になることで、両社からの、航空機エンジンの受注を有利に進めました。


さらに、航空会社に対しても、自社のエンジンを搭載した、航空機のリースを行うことで、利益率の高い保守、点検サービスを取り込みました。


その結果、営業利益率が、30%を超えるなどして、航空機エンジンは、GEの大黒柱であり続けました。


ところが、2008年のリーマンショック後の金融危機で、高リスク商品を多く手がけていた、GEキャピタルが、大きな赤字に陥り、一気に経営が傾きました。


しかし、航空機リースと相乗効果の大きい、航空機エンジンは、2019年には、利益の8割を稼ぎ出していました。


今回のコロナウイルス感染拡大で、航空業界をとりまく環境が、一変しました。


当面、航空需要の回復は期待できず、航空機リースの切り離しと、ジャックウェルチが手塩にかけた、GEキャピタルの解散を決断しました。


今後は、航空機エンジン、再生可能エネルギー、電力、医療機器の4分野に注力します。

 

   
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