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商船三井最高益・コンテナ船の荷動きが活発 【6月24日(木)】

【9104】商船三井は、2022年3月期の連結純利益が、前期比、2.2倍の2,100億円になる見通しを発表しました。


従来予想を1,200億円上回り、14年ぶりに最高益を更新します。


コンテナ船の荷動きと、運賃が想定を超えて推移し、コンテナ船事業運営会社の採算が大きく改善します。


商船三井の売上高は、前期比、9%増の1兆800億円と、従来から、200億円上方修正しました。


営業利益は、280億円と、従来の予想を据え置いています。


事業の業績を押し上げるのは、2017年に、商船三井と、【9101】日本郵船と【9107】川崎汽船の3社のコンテナ船部門を統合して発足した、オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)の採算の急改善のためです。


統合前、各社のコンテナ部門は、過剰な輸送容量が響き、運賃が長期低迷していて、収益力は低かったので、港湾使用料や運航コストの効率化、価格交渉力の向上を目指して、設立されたのが、オーシャン・ネットワーク・エクスプレスです。


新型コロナウイルスの感染拡大が広がった、昨年の夏以降、巣ごもり需要を背景に、家具や家電、玩具などの荷動きが、急増しました。


コロナによる、労働力不足などもあって、運賃が高騰し、収益が急回復しました。


今年に入っても、スエズ運河座礁事故による、物流の混乱や、バイデン政権の給付金支給による、個人消費の増加が重なり、足元でも、運賃の落ち着きは、見られません。


上海発、北米西海岸向けのコンテナ運賃は、昨年の同期と比べて、1.7倍に値上がりしています。


オーシャン・ネットワーク・エキスプレスの出資比率は、日本郵船が38%、川崎汽船商船三井が31%です。


商船三井の上方修正幅から見て、日本郵船川崎汽船も、1,000億円規模の上振れとなる公算が、大きいと思われます。


商船三井は、4~9月期までの、業績見通し分しか織り込んでいなくて、下期も、高水準の運賃や、荷動きが続けば、更に、業績が上振れする可能性があります。


今後の焦点は、コンテナ船の運賃が、軟化するタイミングです。


早ければ、7月以降に市況が、正常化するとの見方もありますが、一方では、コンテナ輸送の混乱が、長期化していて、来年の、中国の旧正月までは、調整局面はこない可能性があります。

 


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