【公式】スナップアップ投資顧問ブログ

日本株式の専門家スナップアップ投資顧問の公式ブログ

航空貨物・欧米向け好調 【7月1日(木)】

空旅客需要の回復が鈍い一方、貨物は、世界的なコンテナ不足による、海上輸送からの切り替えなどで、量、単価とも、上昇が続いています。


【9202】ANAホールディングスは、専用便の就航先を増やし、安定した収益源の確保のため、貨物事業の成長を急ぎます。


足元では、米国や、欧州向けが多く、特に、自動車関連の割合が高いようです。


ANAホールディングスは、2021年3月期の国際貨物事業の売上高が、前期比、6割増の1,605億円と、過去最高になりました。


今期は、更に、2割伸ばす計画です。


現在、国際線の8割が運航できていなく、貨物は、売り上げの1割にすぎませんが、今期の連結黒字化に向けて、収益を支える柱の一つになります。


下支えするのが、半導体や電子機器、自動車関連など企業向けの貨物です。


保有する貨物専用機11機の、運用効率を高めて就航先を増やします。


4月にロサンゼルス、6月には中国・杭州に貨物便を就航しました。


電子商取引や、電子機器関連の輸送需要が高まっているためで、旅客機の一部に貨物を搭載する便の運航を増やします。


【9201】日本航空(JAL)も、2021年3月期の貨物郵便事業の売上高が、前期比、4割増の1,288億円と、再上場後最高になりました。


2026年3月期には、売上高を2020年3月比で、5割増やす計画です。


日本航空は、貨物専用機は、所有しませんが、旅客機の一部に、貨物を載せて運んでいます。


今後は、傘下の格安航空会社の機材を使った輸送も増やします。


日本の国際航空貨物量は、2021年3月は、前年比、21%増の15万7,000トンで、4ヶ月連続で前年同月を超えました。


2021年の世界の航空貨物収入は、2020年比19%増の1,520億ドル(約17兆円)とここ最高が予測されます。


世界の航空会社の売上高に占める、貨物の比率は、2019年は12%でしたが、2020年は、34%に増えました。


貨物が増える背景は、巣ごもり消費による、電子商取引(EC)の拡大や、世界経済の回復を受けた、製造業などの輸送需要があります。


一方で、世界の貿易の9割を担う海上コンテナによる輸送は、混乱が続き、一部が航空輸送に振り向けられました。


欧米では、ワクチンの接種が進み、旅客需要が回復しつつある地域もあります。


しかし、アジアでは、ワクチン接種の遅れで、なお、経済の正常化が見通せない国も多く、貨物需要を取り込めるかが、航空会社の業績を左右する要素になっています。

 


※無料で銘柄相談も承っております。
※有力な情報配信も行っておりますので下記URLよりご確認ください。

https://snap-up.jp/