香港国家安全維持法・初の量刑宣告【8月6日(金)】
香港の高等法院(高裁)は、7月30日、香港国家安全維持法(国安法)の国家分裂扇動罪とテロ活動罪に問われた男性に、禁錮9年を言い渡しました。
通常の刑事事件に比べて、重い刑罰となり、今後の、司法判断の基準になる可能性があります。
元飲食店従業員の唐英傑被告は、国安法施行直後の、2020年7月1日に、大規模デモのスローガン「光復香港 時代革命(香港を取り戻せ 時代の革命だ)」の旗を掲げたバイクで、警官隊に突っ込み、警察官を負傷させました。
裁判官は、27日に意図的に、他人を扇動したとして、国家分裂扇動罪とテロ活動罪を認定、30日に国家分裂扇動罪は、禁錮、6年半、テロ活動罪は、禁錮、8年とし、合計で禁錮、9年としました。
国安法の規程によると、国家分裂扇動罪は、情状が重い場合は、禁錮、5~10年、テロ活動罪が重大な場合は、終身刑か禁錮10年以上となります。
今回、実質的な国安法の施行1日目となる、2020年7月1日に「光復香港」のスローガンを掲げた被告の行為は、重大な国家分裂の扇動行為とみなされました。
これまでに国安法違反容疑で、130人以上が逮捕され、うち76人が起訴されました。
民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏や、廃刊したアップルデイリー創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏は、国家政権転覆罪や外国勢力と結託して国家に危害を加えた罪に問われています。
日本で著名な活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏は、国安法違反容疑で逮捕されたもののまだ起訴はされていません。
唐被告の裁判は、陪審員の参加が認められず、香港行政長官が指名した裁判官だけで、判決が下されました。
香港の重大な刑事事件では、陪審員の参加が一般的です。
今後の国安法の裁判でも、厳罰が続く可能性が懸念されます。
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