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光認知症療法を開発・東京大学 【8月11日(水)】

脳に光を照射し、認知症の原因物質を取り除いて、アルツハイマー病の根本治療を目指す「光認知症療法」の研究が東京大学で進んでいます。


このほど米国で承認された、【4523】エーザイなどの治療薬と狙いは同じですが、東大の方法は、光を使うことで、除去効果が高まるといいます。


マウスを使った実験で、治療効果を確認し、研究成果を今春、英国学術誌などで発表しました。


光を使う治療法というと、昨年9月に世界に先駆けて、日本で承認された「がん光免疫療法」を連想する人がいるかも知れません。


がん細胞に直接結合する抗体を投与し、光を当てがん細胞を破壊する治療法です。


これに対して、光認知症療法が標的にするのは、「アミロイドベータ」と呼ばれるアルツハイマー病の原因物質です。


通常は、脳の免疫細胞である、ミクログリアに食べられて除去されますが、患者の脳では、アミロイドベータが固まった状態になり、ミクログリアうまく食べられません。


認知症療法では、光が当たった時に、酸素化触媒として働く薬剤を投与し、光を当てると、アミロイドベータがほぐれた状態のなり、ミクログリアにより除去されやすくなります。


研究グループは、実験用マウスを使い、頭の外側から照射する方法と頭部を切開して照射する方法を試しました。


アミロイドベータの量は、前者では、4か月後に3~4割減少し、後者は、1週間で半減しました。


6月に米国で承認されたエーザイなどの「アデュカヌマブ」は対象は軽度の患者ですが、病気の原因物質に直接作用する、初めての薬として期待は大きい。


東大の光認知症療法は、既にできてしまったアミロイドベータの沈着物を短期間で減らせるため、病気の根本治療につながる可能性があります。


エーザイのような抗体医療と比べて、分子量が小さいので脳に到達しやすく、価格も桁違いに安くなるとのことです。


研究グループは、早ければ数年以内に実用化を目指したいと言ってます。


東北大学では、既に蓄積した認知症の原因物質を除去する研究成果を6月に発表しています。


東大のように光は使わないものの、低分子化合物「SAK3」がアミロイドベータや別タイプの認知症である「レビー小体型認知症」の原因物質を減らす作用を動物実験で確認しました。


東大の技術同様、薬剤のサイズが小さく脳に到達しやすいのが利点で、パーキンソン病ハンチントン病などに効果のある可能性があります。


2022年から臨床実験を開始し、早ければ5年後の実用化を目指したいとのことです。

 


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