【公式】スナップアップ投資顧問ブログ

日本株式の専門家スナップアップ投資顧問の公式ブログ

脱炭素・核融合発電に注目【8月18日(水)】

原子核同士を合体させて、エネルギーを生み出す、核融合発電が注目されています。


ビルゲイツ氏が支援する、スタートアップや米グーグルも開発に乗り出し、温暖化ガスを出さない脱炭素電源として、商用化を目指しています。


日本も実験に着手します。


核融合は、太陽と同じ核融合反応を、地上で再現することから、「地上の太陽」と呼ばれます。


核融合に使う重水素などの原子は、高温にするとプラスの電気を持つ原子核と、マイナスの電子にわかれ、高速で飛び交う、プラズマと呼ばれる状態になります。


磁場で閉じ込めると、これらが激しくぶつかり合って融合します。


その際に発生する、大きなエネルギーを熱源に発電などに利用します。


理論上は、1gの熱量から、石油8トン分のエネルギーが出ます。


現在の原子力発電は、核分裂の連鎖反応を利用しますが、制御がうまくいかなければ、東京電力福島第一原発事故のような大きな事故につながります。


一方で、核融合は、燃料不足やプラズマが不安定な時は、反応が止まり、核分裂に比べて制御しやすいとされます。


放射性廃棄物は出るものの、現在の軽水炉型の原発よりは少なくなります。


技術開発の中心を担うのは、日米欧中印などがフランスに建設中の「国際熱核融合実験炉(ITER)」プロジェクトです。


2025年に運転開始を目指していますが、東芝の子会社がプラズマ状態を作る、磁場コイルという基幹部品を納入します。


総建設費は、約200億ユーロ(2兆6,000億円)に達する見込みです。


ビルゲイツ氏が出資する、マサチューセッツ工科大学発のスタートアップは、2025年にも核融合炉の稼働実験を目指しています。


米グーグルも、プラズマを生み出す際のエネルギー効率を高める実験に成功しています。


IT企業が開発に着手するのは、人工知能(AI)向けに使われる、膨大な電力が必要になるからです。


核融合発電に、脱炭素電源として期待する側面もあります。


日本でも、茨城県にある、量子科学技術研究開発機構で、開発が進んでいます。


量子研の実験装置は、核融合に必要なプラズマ状態を、近く実験で再現します。


東京大学も、今年中にプラズマの温度を、核融合の前提となる、セ氏1億度に引き上げる実験に取り組みます。


実用化までの、コストや期間が見通せず、高レベルではありませんが、放射性廃棄物が出る点など、問題点はありますが、脱炭素電源としての、核融合発電に注目が集まっています。

 


※無料で銘柄相談も承っております。
※有力な情報配信も行っておりますので下記URLよりご確認ください。

https://snap-up.jp/