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中国リスク・通貨に売り圧力【9月3日(金)】

外国為替市場で、中国経済の減速を意識した動きが、広がっています。


中国向け輸出が主力の豪州や韓国、ブラジルなどの成長も鈍化するとの懸念が強まり、通貨に売り圧力がかかっています。


中国がくしゃみをすれば、豪州が風邪をひくと言われるほど、中国に輸出依存度が高い、豪州は、豪ドルが対ドルで、先月9ヶ月振りの安値をつけました。


対円でも、一時80円割れと年初来の安値で推移しています。


デルタ型コロナウイルスが猛威を振るい、豪州でも、外出規制、強化が広がっています。


これに加え、経済的に結びつきの強い、中国の景気減速が、豪ドル安につながっています。


豪州の全輸出のうち、中国の占める割合は、この20年間で急激に伸びて、足元では4割程度に達しています。


モルガンスタンレーは、チャイナリスクと資源国通貨の相関を示すリポートで、投資家に対し、対ドルでブラジルレアル、チリペソ、メキシコペソの売りを推奨しています。


非資源国の韓国ウォンが対ドルで、安値圏を推移する最大の要因は、最大の輸出国の中国景気の変調が指摘されます。


中国経済は、減速感が強まっています。


7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、4か月連続で悪化しています。


コロナの影響が深刻だった2020年2月以来となる、好不調の境目となる、50割れが視野に入ります。


7月の小売売上高も、前月比で減少に転じました。


中国でも、デルタ型がまん延し、8月の経済統計は、一段と鈍化する恐れがあります。


中国当局は、格差是正の名目で、ネット大手から学習塾など、幅広い産業への締め付けも強めています。


中国の成長鈍化を懸念する材料には事欠きません。


中国の今年前半の財政支出は、想像以上に緊縮的でしたが、今後は、財政拡大に伴い、景気もリバウンドするとの見方はあります。


しかし、長い目で見れば、少子高齢化などの影響で、中国の成長力は着実に下がります。


中国人民銀行(中央銀行)は、コロナ前は、6%程度だった中国の潜在成長率が、2025年には、5.1%に下がると試算しています。


中国依存度の高い国々の成長にも影響し、通貨の上値を重くする可能性があります。

 


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