変異型コロナ、オミクロン型・南アでは100%近く【11月30日(火)】
南アフリカの国立伝染病研究所などは、11月25日、同国で新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス、オミクロン型を確認したと発表しました。
南アの保健当局は、新たに変異型が22件確認され、変異型が検出される割合は、増加傾向にあると公表しました。
南アでは、すでにオミクロン型が100%近くに達し、隣国ボツワナでも割合が高まりつつあります。
新たな変異型は、11月に入って、南アの隣国ボツワナで最初に発見され、香港やイスラエルなどでも確認されました。
ウイルス表面の突起状タンパク質「スパイク」に30ヶ所以上の変異が起こっています。
「スパイク」は人の細胞に感染するときに働くもので、ワクチン接種でできた抗体が攻撃する標的となるものです。
「スパイク」の構造が変化すれば、感染力や免疫の効き目に変化が起こる可能性があります。
ウイルスの変異は感染防御で働く中和抗体の結合に影響を与えるものが多く、ウイルスの細胞への侵入能力を高めたり、細胞間の拡散を強める可能性があります。
南ア国立伝染病研究所は、11月26日、ワクチンによる免疫が新たな変異型、オミクロン型に対して部分的に効かない可能性はあるものの、重症化を抑える効果は高いとの見解を示しました。
香港で確認されたケースは、変異ウイルスの感染力の強さを物語っています。
11月11日、南アから到着した男性が、到着直後の検査は陰性で、空港近くのホテルで21日間の隔離に入りました。
3日目の13日に受けた検査で感染が判明し、変異ウイルスの最初の確認となりました。
11月10日にカナダから香港に到着した別の男性は、最初の感染者と同じフロアのはす向かいの部屋で隔離に入りましたが、18日に受けた4回目の検査で陽性となりました。
香港政府は、ホテル隔離中に二人目は感染したと見ています。
二人とも米ファイザー製のワクチンの2回接種を6月には終えていました。
各国政府は警戒を強めています。
欧州連合(EU)は、アフリカ南部からEU域内への航空機の乗り入れを一時停止するよう加盟国に提案すると表明しました。
英政府も、南アと周辺6ヶ国からの直行便を禁止する考えを明らかにしています。
シンガポールやマレーシアも、南アや周辺国からの渡航を原則禁止すると発表しています。
日本も、今月から例外的に認めていた、ビジネス目的の短期滞在者などの入国を、当面1ヶ月停止すると発表しました。
まだ新たな変異型の性質は分かっておらず、詳細な分析はこれからになりますが、WTOは、変異の影響を把握するには数週間程度要するとの認識を示しています。
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