【公式】スナップアップ投資顧問ブログ

日本株式の専門家スナップアップ投資顧問の公式ブログ

ロシア産原油は大幅なディスカウント・西側が敬遠 【3月7日(月)】

ウクライナ侵攻による欧米の経済制裁を受け、ロシア産原油を避ける動きが広がっています。


2月28日のロシアの代表的な油種「ウラル」の価格は、2月中旬の年初来高値から3%強下落しました。


国際指標である「北海ブレント」との価格差が、過去最大の1バレルあたり、20ドル台に広がっています。


「ウラル」価格は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、下落し90ドル台で推移しています。


国際決済システムからロシアの銀行が除外され、買い手がロシアとの取引を避けているためです。


これに対して、「北海ブレント」は、1バレル=120ドル以上で高止まりが、続いています。


ロシアは、世界生産量の約1割を占める産油国で、経済制裁により供給が寸断されれば、国際価格の一段の上昇は、避けられません。


「ウラル」と「北海ブレント」の価格差は、ウクライナ情勢の緊張が高まる前は、2ドル程度でしたが、経済制裁を受けて、10倍以上に拡大しました。


ロシア産原油に対しては、貿易取引で使われる信用状を欧米の金融機関が発行しない事例も出始めています。


石油の元売りや海運会社、金融機関などもリスクに慎重になっています。


ロイター通信は、ロシアの石油会社、スルグトネフテガスが20万トンの原油の入札を実施したが買い手が応札しなかったと伝えました。


英BPは、ロシアの黒海沿岸から石油製品の積み出しをキャンセルしたと伝えました。


多くの原油タンカーもロシアへの寄港をためらっています。


ブルームバーグ通信によると、極東ロシアから中国への原油タンカーの用船料は、制裁前の2倍に跳ね上がったと伝えています。


バルト海では、3月中旬以降にロシアから積み出す原油タンカーが手配しにくい状況になっています。


黒海では、いくつかの商船が砲撃を受け、安全面からもロシアへの寄港を回避しています。


経済制裁の対象は広がっています。


英国政府は、2月28日、ロシア船籍の船舶の入港を拒否する方針を示しました。


カナダ政府もロシア産原油の輸入を禁止すると発表しました。


国際原油価格の上昇が続けば、ロシア産原油との価格乖離は一段と拡大しそうです。

 


※無料で銘柄相談も承っております。
※有力な情報配信も行っておりますので下記URLよりご確認ください。

https://snap-up.jp/