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牛肉の輸出が過去最高に・松阪牛も輸出 【3月10日(木)】

2021年の和牛の輸出が数量、金額とも過去最高を記録しました。


世界的なコロナウイルスの拡大で、在宅時間が増え、生活様式が変化し、家庭での需要が増えるなど、欧米を中心に輸出が拡大しました。


ネット通販など、販路の多様化も需要を後押ししました。


3月4日、政府が農産物輸出促進法の改正案を閣議決定しました。


円安傾向も追い風に、輸出を強化する生産地も増えそうです。


日本の牛肉の輸出は、ほぼ全てが和牛です。


2021年の輸出量は、前年比、63%増の7,879トン、輸出金額は、86%増の536億8,000万円と過去最高でした。


1㎏あたりの輸出単価が、6,813円と14%上昇し、輸出金額を押し上げました。


日本の農林水産物・食品輸出が初めて1兆円を超えたけん引役となりました。


輸出先でみると、米国向けは、金額ベースで、前年比2.4倍、欧州連合(EU)向けは、2.5倍と急増しました。


欧米向けは、ステーキで食べる高級部位の人気が高く、サーロインやヒレなど、ロイン系と呼ばれる高級部位の輸出金額は、9割以上増えました。


アジア向けには、しゃぶしゃぶやすき焼きなどに使う、スライス肉の引き合いが増えています。


日本の和牛は、米国では、日本の1.5~2倍の価格で販売されています。


ネット通販で、飲食店で食べるより手ごろな値段で、自宅で和牛を楽しみたいという需要も取り込んだようです。


輸出先首位のカンボジアや、3位の香港向けも、金額、数量とも、2020年を大きく上回りました。


政府は、2030年までに農林水産物・食品の輸出を5兆円にする目標を掲げ、牛肉は3,600億円と2021年の6.7倍の目標設定をしています。


高級ブランド和牛として有名な、松阪牛の初の商業輸出が始まりました。


松阪牛協議会は、3月末までに24頭分を米国や、シンガポール、香港に輸出します。


松阪牛は、三重県内と東京だけで出荷、取引されてきましたが、コロナ禍で飲食店の需要が減少し、価格も下がったため、米国などの富裕層を対象に、新たな販路と客層の開拓に乗り出します。


松阪牛は、松阪市と近郊で肥育した、出産を経験していないメスの黒毛和牛です。


年間出荷頭数は、7,000頭で、うち3,000頭が東京に出荷されます。


地元や東京で品薄にならないよう、牛の食肉処理場を松阪市内と都内に限り、出荷や取引する場所を限定してきました。


しかし、コロナ禍で飲食店の休業が続出し、2019年まで、1㎏が3,000円台を維持していた取引価格が、2020年には2,000円台に落ち込みました。


生産地で海外に松阪牛を売り込むべきとの機運が高まり、2021年秋から輸出に向けた出荷が本格化しました。


松阪牛協議会は、2022年度も24頭分を輸出する予定で、2023年度には輸出量を増やしたい意向です。

 


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