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ノリの生産量・過去半世紀で最低水準 【4月4日(月)】

ノリの収穫が不作です。


2021年11月~2022年5月頃に収穫する、2021年度の生産量が、3月中旬地点で、前年同期より4%少なく、凶作だった2018年度と同水準か、やや下回り、過去半世紀で最低水準となりそうです。


しかし、需要不振が響き、平均単価は、前年の1割高にとどまっています。


ノリは、海水温が低い時期に育ったものを、春の終わりまでに刈り取ります。


現在収穫が進む、2021年度産の生産枚数は、3月中旬時点で、56億枚と、昨年を2億枚(4%)下回っています。


ノリは、海水に含まれる栄養分が乏しかったり、魚や鳥による食害が発生すると、生産量が減ります。


主産地は、有明海や瀬戸内海、宮城県三重県などです。


2021年度は、有明海沿岸の一部地域で、海中の栄養分が乏しく、「色落ち」と呼ばれる栄養不足で、ノリが黒くならない状態が続き、局所的な大凶作でした。


三重県産も同様に「色落ち」が発生し、平年は、1億数千枚生産しますが、今年は1億枚に届きそうもありません。


宮城県産は、栄養不足や海水温が低すぎた影響で、ノリが育ちませんでした。


しかし、生産量が最低水準にもかかわらず、ノリの値段は、前年比13%高にとどまっています。


大きく上昇してもおかしくないのに、需給にひっ迫感が乏しいためです。


2020年度産も収穫量は、63億枚と少なかったのですが、80億枚獲れた、2014年以来の低価格でした。


コロナ禍で、コンビニのおにぎりや、弁当の売り上げが減り、ノリの需要が大幅に減少したためです。


ノリメーカーの在庫がだぶつき、買い付けが減りました。


2021年度も、メーカーの買い付け意欲は弱く、収穫が少なくても、価格上昇が抑えられました。


運搬費や人件費の高騰が重なり、ノリメーカーの採算は悪化しています。


2018年の凶作時、ノリメーカー各社は価格を引き上げましたが、今回も、企業努力の限界を超えていると、値上げの検討を始めました。


コンブの値段は、下がっています。


漁期は、毎年6月~7月頃です。


2021年度の生産量は、1万3,000トンと昨年並みでしたが、緊急事態宣言などで、飲食店などでの需要は弱く、価格は、2020年度より、13%安いもようです。


コロナ禍以前の2019年度よりは、2割弱下がっています。


和食を求める訪日外国人がいないのが、打撃となっています。


コンブは、長期保存ができ、飲食店は、年単位で在庫を持つために、買い付けが鈍くなっています。

 


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