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2021年、中国の離婚件数が43%減少 【4月8日(金)】

2021年、中国の離婚件数が大きく減りました。


離婚件数は、213万組で、前年比43%減少しました。


離婚届を提出してから30日以内なら、取り下げることができるようにしたためです。


中国の離婚件数は、遡れる2007年以降、2019年まで一貫して、右肩あがりで増えてきました。


2020年はコロナ感染拡大で、受付機関が長期閉鎖されたこともあり、8%減りました。


2021年は減少率が大幅に拡大しました。


主因は、衝動的な離婚を防ぐための冷静期間の設定にあります。


2021年1月に施行された民法典は、離婚の手続きの申請後30日以内は、取り下げられるようにしました。


中国メディアによると、安徽省合肥市では、2021年1~11月に3万組を超える離婚申請がありましたが、正式な離婚手続きを済ませたのは1万6,800組にとどまりました。


44%の夫婦が離婚を思いとどまったことになります。


離婚後の生活や、子供の将来への不安が、離婚をためらった要因と見られます。


都市部の新規雇用は、今なおコロナ感染拡大以前を下回り、生活コストが高騰する環境で、夫婦共働きが一般的な中国では、離婚後も同じ生活水準を保てる人は、多くはありません。


ひとり親による子育てが、子供の将来にマイナスになるとの考え方も一因との声もあります。


将来のマイナス要因を考慮して、婚姻状態を続ける仮面夫婦が増えたとも言えます。


離婚手続きが難しくなったとの認識が広がれば、若年層を中心に結婚や出産に慎重になる人が増加するとの見方もあります。


2021年の婚姻件数は、763万組と、前年より6%少なく、ピークの2013年から4割減少しています。


中国の社会では、男性が結婚前にマンションや自動車を購入し女性を迎えることが多く、男性の負担が重くなっています。


最近は、将来を高望みせず、なるべく働かないで生きていく「寝そべり族」と呼ばれる若者が増えていることも、結婚の減少の一因と見られます。


結婚に必要なコストの上昇や、女性の社会進出を背景に、晩婚化も進んでいます。


30~34歳で結婚した人は、2020年には全体の19.3%を占めました。


2010年からは、8ポイント上昇し、初めて20~24歳を上回りました。


中国では、出産の6割は、20代の女性ですが、20代で結婚した人は、2020年には、前年比14%減りました。


これは、婚姻件数全体の減少率12%より大きく、少子化に拍車をかけています。


2021年の中国の出生数は、1,062万人と、1949年の建国以来最低を記録しました。


2022年の出生数は、2021年より1割ほど減少するとの試算もあります。


高齢化により、右肩上がりで増えてきた死亡者数は、2021年には、1,014万人でしたが、出生数が、1割ほど減少すれば、今年は、総人口が減少に転じる公算が大きいと思われます。

 


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