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体感インフレ加速・よく買うものほど値上がり【7月5日(火)】

総務省が6月24日発表した、5月の物価上昇率は、前年同月比、2.5%でした。


資源高などで、2ヶ月連続で2%を超えました。


内訳を見ると、よく買うものほど価格高騰が目立っています。


ガソリンや食品など、月に1回以上買う品目の上昇率は、5.0%と、全体の2倍に達しています。


物価上昇率は、4月には全体で2.5%、変動の激しい生鮮食品を除いて2.1%と、7年ぶりに2%台に乗りました。


同じ幅の伸びが、5月も続きました。


国内の物価上昇は、米国(8.6%)や英国(9.1%)に比べればまだ鈍く、まだ、まだら模様と言えます。


足元では、消費者がよく買うものほど、値上がりが目立ちます。


物価算定の対象となる、582品目のうち、購入回数が、年15回以上と「頻繁」な、食パンや牛乳、ガソリンなど44品目のインフレ率は、昨年秋に4%を突破し、今年3~4月は、5%を超え、5月も、4.9%と高水準が続きました。


日常の買い物で感じる物価高が、物価全体の表向きの数字以上に重いことを示しています。


頻繁に買うものには、生鮮食品も多く、5月にはタマネギが2.25倍、キャベツが40.6%上がりました。


産地での天候不順のほか、輸送費の高騰が響いています。


買う頻度が、1ヶ月1回程度のものも急騰し、5.1%上昇しました。


各社が、値上げに踏み切った食用油(36.2%)、電気代(18.6%)などが含まれます。


生活に欠かせないため、上がっても買わずに済ませるのが難しく、一層、物価の上昇を感じます。


これらの「よく買うもの」は物価全体を押し上げる寄与度も大きく、ガソリン、電気代などエネルギー関連は、1.26ポイント、食料は、1.06ポイント、インフレ要因となっています。


逆に、あまり買わないものほど、インフレ率が低い傾向にあります。


ロールケーキや、殺虫剤、電池、タオルなど、半年に1回程度の品目は、2.3%、テレビやソファー、パソコンなど、年0.5回未満の「まれ」な品目は、1.7%にとどまっています。


内閣府の5月の消費動向調査によると、1年後に、5%以上物価上昇を見込む割合が、55.1%と過半になっています。


この調査の物価見通しは、エコノミストの予測より高めに出やすいのですが、それを差し引いても、物価上昇圧力の高まりを鮮明に映し出しています。


日本経済は、欧米に比べて、回復が鈍く、GDPは、コロナ前の水準に届いていません。


潜在的な供給力に対して、需要が足りない状態は、解消していません。


家計が実感するインフレ率は、かなり高い状況が当面続きそうで、物価上昇が、消費マインドに及ぼす悪影響には、注意が必要です。

 


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