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小売・外食企業の販管費が増加・光熱費負担が重荷に【10月28日(金)】

小売・外食企業で、販売費・一般管理費(販管費)の増加が業績を圧迫しています。


2月期決算の主要80社の2022年3月~8月期の販管費の合計は、前年同期比で、1割増加しました。


円安や、エネルギー資源価格の上昇で、光熱費が膨らんだことが、大きく影響しています。


3~8月の販管費の合計は、5兆1,972億円で、前年同期比9.8%増えました。


売上高が1,000億円以上の相対的大企業に比較して、1,000億円未満の相対的小規模の方が、販管費比率の負担の大きさが目立ちます。


1,000億円以上の26社は、前年比、1.6ポイント減の30%、一方、1,000億円未満の54社は、1.8ポイント悪化し41%でした。


光熱費の増加に対して、その他の経費削減が追いついていません。


居酒屋日高屋などを展開する【7611】ハイデイ日高は、売上高販管費比率が、期初想定の67%が、73%に悪化しました。


光熱費だけでなく、油や小麦粉など原材料費や物流費に加え、人手不足による平均時給の上昇などで人件費も増加しました。


【8289】Olympicグループは、売上高が期初計画比、10%減となり、光熱費などの上昇で、前年同期比87%減益になりました。


大手では、全体の収益は回復していますが、総合スーパー(GMS)事業のコスト負担が、膨らんでいます。


【8267】イオンのGMS事業子会社のイオンリテールは、水道光熱費が42億円増え、43億円の営業赤字となりました。


節電を進めたことで、電気使用量は、2%削減しましたが、電気代は、36%上昇しました。


ルフレジの導入などで、人件費を圧縮したものの補えませんでした。


【3382】セブン&アイ・ホールディングスも、国内主要事業の水道光熱費が、合計で139億円増えました。


セブンイレブン・ジャパンは、コンビニ加盟店の水道光熱費の8割を本部が負担しています。


コンビニは、経済再開による売上回復で利益を確保しましたが、イトーヨーカ堂などスーパーストア事業は、減収減益に落ち込みました。


各社は、コスト削減を進めています。


イオンでは、GMSを中心に冷凍・冷蔵ケースの新機種への切り替えの拡大や、冷凍食品の新形態「@フローズン」の展開などで、消費電力を60%削減できると言います。


ハイデ日高は、配膳ロボットを今期50台導入する予定です。


原油価格は、一時の1バレル120ドル台から80ドル台に低下しているものの、円安が止まらず、電気代などの高止まり懸念はぬぐえません。

 

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