2023年10月の酒税改正から1年たちました。
大手4社の1~9月のビール販売数量が前年同期比7%増でしたが、発泡酒や第三のビールを含むビール系飲料全体は5%減でした。
第3のビールは26%減ったのが影響しました。
9月の単月もビールは前年同月比2%増と3ヶ月連続でプラスとなりました。
夏の平均気温が高く消費が増えました。
「アサヒスーパードライ」の1~9月の販売が5,259万ケースと、前年同月比2%増でした。
キリンが4月に発売した「晴れ風」は6ヶ月で460万ケースと、7月に上方修正した年間目標の8割を越えました。
「サントリー生ビール」は年間目標の9割以上に達し、「サッポロ黒ラベル」も13%増でした。
2023年10月の酒税改正で、ビールは350mlあたりの酒税が70円から63.55円に下がりました。
5月のアンケートでは、ビール系飲料の中でビールを飲んでいる割合が、61.5%と、前年より5ポイント増えました。
第三のビールは増税対象になり、9円値上げの46.99円と発泡酒と同じ税率になりました。
前年、値上げ前の駆け込み需要もあり、9月の単月の販売は45%減となりました。
24ヶ月連続マイナスで1~9月の累計販売数量も26%減でした。
ビール系飲料の税額はビール、発泡酒、第三のビールに分かれていましたが、段階的な改正を経て、2026年10月に一本化されます。
第三のビールには「クリアアサヒ」や「金麦」などなじみがあるブランドもありますが、近年は新商品がほぼありません。
増加傾向なのがチューハイ・サワー類です。
ビール酒造組合の調査では、家庭でよく飲む酒ではビールに次ぐ2位でしたが、20代と30代では、61%と63.8%でビールの60.4%、61%を超えています。
缶チューハイなど、すでに果汁などで割られてすぐ飲める酒類はRTDと呼ばれ、1~9月の販売数量は5%増でした。
各社とも注力分野としており、今後消費者がビール類からRTDに移る動きがあるかも知れません。