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個人のFX取引高が過去最高・9月に1,398兆円【10月24日】

日本の個人投資家のFX(外国為替証拠金)取引での円・ドル売買額が、9月に、単月として、初めて1,000兆円を超えました。


銀行間の通貨取引に匹敵する水準となります。


金融先物取引業協会が発表した9月の店頭FX49社の売買動向によると、円・ドル取引の売買高は、1,098兆円と、これまで最大だった6月の955兆円を上回りました。


前年同月比では、3.6倍に増えました。


4~9月期は、前年同期比2.8倍の5,162兆円でした。


他の通貨ペアを含めた9月の全体の売買高は、1,398兆円と、過去最大となりました。


9月の個人の売買高は、1日あたり約60兆円になります。


銀行間取引による、日本の外国為替市場の1営業日あたりの平均取引高は、2019年4月時点で、3,700億ドル(約55兆円)です。


個人のFX取引が、ほぼ同額になった格好です。


店頭FX取引は、個人とFX会社との相対取引になります。


個人が円売り・ドル買いのポジションを持つと、FX会社は、その個人に対して反対の円買い・ドル売りのポジションを抱えます。


このままでは、FX会社は自らの為替リスクが膨らむため、銀行などに対して顧客と同じ円売り・ドル買いのポジションをつくる「カバー取引」を行い、為替リスクを解消します。


この取引が、銀行間の為替市場に出てくるため、個人の円売りは、円安圧力となります。


個人の円売りが膨らんだのは、急速な円安・ドル高が進んだ、3月以降です。


利上げを始めた、米連邦準備理事会(FRB)と金融緩和を続ける、日本銀行という構図から、円安・ドル高の方向が強まりました。


日米の金利差の拡大で「スワップポイント」と呼ばれる、売買する通貨の金利差から得られる収入の影響も大きい。


米国の金利が日本より高いため、ドルを買って、翌日まで持ち越せば、収入が得られます。


円売り・ドル買いのポジションを1日持ち越した場合の1万ドルあたりのスワップポイントは、3月の10~20円から足元では100円超に膨らんでいます。


従来、円安が加速すると、個人は反発を見込み、逆張りの円買い・ドル売りが広がりましたが、足元ではその動きは乏しく、ドルを売れば、スワップポイントの支払いが必要となるため、逆張りの動きが出にくくなっています。

 


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