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日本の貿易赤字11兆円・半期で過去最大【10月25日(火)】

貿易収支の赤字が、拡大しています。


2022年度上期(4~9月)の速報値は、半期では過去最大となる、11兆74億円の赤字でした。


資源高と円安が響きました。


輸入額は60兆5,837億円で、前年比44.5%増えました。


輸出額は19.6%増の49兆5,762億円でした。


輸出入とも半期で最高額でしたが、輸入の増加が上回りました。


原油液化天然ガス(LNG)などの燃料の輸入額が、2.2倍の17兆7,145億円と大幅に増加しました。


なかでも、原油の輸入額が大きかったのですが、輸入量は10.4%の増加にとどまっており、輸入額が増えたのは、主に値上がりのためです。


9月の原油の輸入価格は、1キロリットルあたり9万7,511円と、前年同月比91%上がりました。


国際取引価格を反映するドル建でみると、1バーレルあたり110.79ドルで上昇率は50%でした。


すべての輸入がドル建てだと仮定すると、輸入価格上昇の4割以上が、円安が要因と言えます。


2021年9月も原油の輸入価格は65.7%上がりましたが、原因のほとんどは、原油の国際価格の上昇でした。


円安による要因は、全体の1割もありませんでした。


急激な円安が、輸入価格の上昇に拍車をかけるのは、LNGや石炭も同様です。


エネルギーの国際価格が落ち着いても、円安による輸入額の高止まりで、大幅な貿易赤字から抜け出せない懸念があります。


輸出の鈍化も、貿易赤字拡大につながっています。


荷動きを示す、2022年度上期の数量指数は、前年同期比、1.5%下がりました。


低下するのは、コロナ感染拡大が本格化した2020年度上期以来です。


ゼロコロナ政策や不動産不況で、経済が減速した中国向けが、13.8%の大きな落ち込みになりました。


2022年度上期の貿易赤字が、過去最大になったことを受け、日本商工会議所の三村会頭は、「本来、円安の持っている効果が発揮されていない。金融緩和の影響や効果がどうだったか検証すべきだ。」との見解を示しました。


「消費者物価も狙い通り上がらず、国内経済の刺激もそれほどなかった」として日銀の金融緩和策についても、見直しの必要性を示唆しました。

 


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