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ノリの生産が51年ぶりの低水準・最大産地九州で不作【6月6日(火)】

ノリの2022年度の生産が、51年ぶりの低水準となりました。


最大の産地有明海での天候不順や赤潮の大量発生が影響しました。


2022年度の収穫期は2022年11月から2023年5月15日までの7ヶ月半ですが、全国の生産枚数は48億枚で、51年ぶりに50億枚を割れこみました。


ノリの国内需要は75億枚と言われていますが、約27億枚足りません。


各地の漁協による共同販売価格の全国平均は、1枚(縦21㎝×横19㎝)17.24円と前年比46%高く、17円を超えたのは40年ぶりです。


国内生産の6割を占める、九州での不作が響いています。


今シーズン、有明海では少雨や気温上昇の影響で赤潮が異常発生したため、海中の栄養分が不足し、ノリが十分に成長しなかったと見られます。


最大産地の佐賀県の不作が目立ちます。


2022年度の生産は9億枚で、生産が10億枚を下回ったのは22年ぶりです。


有明海漁協の担当者は、「生育の悪条件が重なった。こんなことは初めてだ」と話します。


佐賀県はノリの生産で19年連続日本一を誇りましたが、2022年度は首位を兵庫県に明け渡しました。


天候不順は、ノリの品質にも影響しました。


ノリは、窒素やリンを栄養に育ちますが、少雨で河川から十分に供給されなかったため、色素が十分に生成されず、色落ちが相次ぎました。


2022年度産のノリについては、佐賀県有明海漁協と佐賀県が認定している最高級ブランド「佐賀海苔有明海一番」への認定を見送りました。


認定見送りは、2007年の創設以来、初めてのことです。


1枚当たりの単価も上がっており、佐賀県産は18.48円と、昨年より45%高くなりました。


他の産地のノリ価格も上がっていて、兵庫県産は57%、宮城県は62%とそれぞれ高くなっています。


ノリの産地価格などの上昇に伴い、ノリ加工メーカー各社は、6月から家庭用の値上げに踏み切ります。


白子(東京都江戸川区)は家庭用商品を最大40%値上げします。


価格改定は、4年ぶりです。


ニコニコのり(大阪市)は、約100の商品を15~30%値上げします。


身近な食品の値上げで、消費者の負担は重くなります。

 


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