欧米の大手資産運用会社が、日本株の投資判断を引き上げています。
世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは、6月末にアンダーウエイトからニュートラルに変更しました。
ブラックロックはこれまで、資金配分を通常より少なめにするアンダーウエイトとしていました。
ニュートラル(中立)に引き上げた理由として、日本企業の積極的な株主還元を挙げています。
以前からテーマだった構造改革が、東京証券取引所の強力な後押しで動き出したことが大きいと言います。
日銀の金融政策も、判断理由です。
大規模な緩和により国債の利回りを低く抑え込んでおり、実質金利は、株を買いやすいとされるマイナス圏にあると見られます。
英運用大手のシュローダーは、6月に日本株への投資判断を弱気から中立に引き上げました。
仏運用大手のアムンディもやや弱気から中立に引き上げました。
変更理由をみると、脱デフレや企業統治の改革といった動きが目立ちます。
今後日本で物価高が定着するとともに、株主還元の姿勢や資本効率への考え方が変わることへの期待が根底にあります。
世界株指数に占める日本株の比率より、日本株の持ち分を下げていた投資家は多く、日本企業の構造的変化に、海外投資家の確信が強まれば、買い余力は大きいだけに、資金流入は再び加速する可能性があります。
一方、日本株の判断を引き下げる動きもあります。
HSBCグローバルリサーチは、日本株の上昇が早すぎたことを理由に、日本株をアンダーウエイトにしました。
急ピッチな上昇で日本株の割安感は薄れており、短期的には買いにくい状況なためです。
おりしも、日経平均株価は急上昇の反動もあり、調整局面を迎えています。
一部では、警戒感も台頭するなか、日本株の変革がシナリオ通りになっていくかが、今後の大きな焦点となります。
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