日銀による2023年4~6月期の資金循環統計によると、2023年6月末時点の家計の金融資産は、前年同期より4.6%多い2,115兆円でした。
初めて2,100兆円を超え、過去最高を更新しました。
個人の金融資産を最も押し上げたのは株式です。
6月末時点の残高が268兆円で、1年前より26%増加しました。
日経平均株価が、4~6月に5,147円(18%)上昇して、保有株の時価が膨らみました。
ただ、4~6月期の個人投資家の売買動向では、2.9兆円の純流出になっています。
純流出に転じるのは3期ぶりです。
個人投資家は、逆張りの傾向が強く、33年ぶりに株式相場が高値をつけるなか、長く塩漬けし、評価益となった株式の利益確定売りが膨らんだものと思われます。
米国株などを含む対外証券投資も1.4兆円の純流出でした。
投資信託の残高は、株高もあって、15.9%増加しました。
フローでも1.5兆円の純流入となり、株式とは対照的に13期連続の流入超でした。
積み立て投信が堅調と見られ、投資信託協会のまとめでも、上場投信(ETF)を除く公募投信の残高が8月に7ヶ月連続で過去最高を更新しました。
岸田政権は、資産所得倍増計画を掲げ、2024年には少額投資非課税制度(NISA)の開始も控えています。
積み立て投資の資金流入は、相場の変動に左右されなくなってきていて、今後も投信残高の拡大を期待する声は多くあります。
ただ、1年間の物価上昇を考慮した実質ベースでは、個人の金融資産残高は、前年同期と比べて0.6%増にとどまります。
今後、ますます資産運用の重要性が高まります。
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