新型コロナウイルスの感染の有無を調べる、抗原検査キットの需要が急増しています。
新たな変異株、オミクロン型の流行に伴い、大手薬局の販売量は、前月末に比べ、4倍に増大しています。
自治体の検査の一部でも、不足感が出始めています。
感染拡大を防ぐには、検査体制の充実が不可欠ですが、検査キットは、世界的な需要の増加で、今後の供給不足が懸念されます。
抗原検査キットは、綿棒で拭い取った鼻の粘液や唾液から、感染の有無を調べます。
一般の人が自分で検査でき、判定時間も15分程度とPCR検査よりも迅速にできます。
厚生労働省は、2021年9月に薬事承認済みキットの薬局での販売を認めました。
オミクロン型の急拡大に伴い、自治体などが無料検査として、抗原検査キットの配布を始めました。
飲食店や学校などでも、感染を確認するため、日常的に検査を行っていて、需要増に拍車がかかっています。
調剤薬局大手の【3141】ウェルシアホールディングスでは、1日の販売数が2万個と、12月末の4倍に増えています。
【3034】クオールホールディングスでも、1月中旬の販売数は、12月の3倍に達しています。
【4527】ロート製薬では、1月中旬から注文が増加したため、供給の偏りを避けるため、注文の量に応じて、供給を各社に割り当てています。
抗原検査キットは、国内最大手の【4061】デンカや富士レビオなどが国内て生産していますが、その他スイス・ロッシュや米・アボットの輸入品が使われています。
デンカなど大手5社の1月の供給量は、800万回分ほどあります。
在庫は、一定量あると見られますが、政府関係者によれば、計600万回分あるとしていたメーカーの在庫が、オミクロン型の急拡大により、この数日間で半減した可能性があります。
流通在庫が追いつかず、供給の混乱につながっているもようです。
今後も需要増が続くと見込まれ、厚生労働省は、メーカーに増産を要請しています。
デンカは、1日の生産能力が13万回分の工場を、フル稼働していますが、政府の増産要請に応じ、2月からは、従業員の休日出勤や残業対応で増産する方向です。
富士レビオも1月から工場を休日稼働して、生産量を増やしています。
しかし、抗原検査キットは、世界的に需要が急増していて、供給の先行きは不透明です。
米国では、バイデン大統領が、合計10億回分を無料配布する方針を発表しました。
ロッシュやアボットに世界各国から注文が増加しているようで、日本に必要な量を発注しても、全量供給できない可能性があります。
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