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ラーメン一杯・過去最高値 【5月20日(金)】

ロシアのウクライナ侵攻などによる、世界的な食材価格の高騰が、庶民の味ラーメンを直撃しています。


小麦粉や、チャーシューに使う豚バラ肉など、多くの原材料価格が上昇し、ラーメン一杯の全国平均価格は、過去最高値となっています。


ラーメンは、麺やスープ、具材に様々な食材を使うため、原材料高の影響を受けやすく、なかでも価格上昇が際立っているのが小麦粉です。


総務省の小売物価統計調査によると、ウクライナや、ロシアからの供給不安に加え、天候不順の影響から、価格が、1年で12.3%上昇しました。


スープのベースとなるしょう油も、大豆の高騰で、5.8%高くなっています。


具材に使う豚バラ肉(1.5%)や、だしを取る昆布(1.5%)、煮干し(0.2%)も軒並み値上がりしています。


コロナ禍からの経済回復などを受け、飼料価格や漁に出る船の燃料費の上昇が、背景にあります。


のりは、値下がりしていますが、不漁の影響で高止まりしています。


原材料高で、ラーメン一杯の価格は、上昇しています。


総務省の調査では、2月のラーメンの平均価格は、609円と、前年同月比で6円上昇し、調査を開始した2000年以降で最高値となっています。


3月は最高値圏で推移し、4月以降も、上昇する可能性が高いと思われます。


中小零細事業者が多い、ラーメン店にとって、原材料高の負担は大きく、今後値上がりの動きが広がるとともに、倒産が増える可能性があります。


家庭では、朝食の受ける影響が大きく、第一生命経済研究所によれば、総務省消費者物価指数のうち、パンやコーヒー・ココアなど、朝食に関係の深い食品10種から算出した、朝食物価指数は、3月には前年同月比4.6%上昇と、8年ぶりの高い伸び率でした。


小麦を使うパン以外にも、マーガリンの価格が上昇しています。


ウクライナとロシアで世界の大半を占める、ヒマワリ油の供給が滞り、大豆油など他の食用油に影響が出ています。


朝食には、納豆や豆腐など、円安で値上がりが進む輸入大豆を使った食材も多くあります。


第一生命経済研究所によると、足元の上昇ペースが続けば、朝食の支出が、年間4,000円ほど増えるそうです。


韓国の消費者物価指数を見ると、国民的食品であるキムチの価格は、1年で、1割強値上がりしました。


白菜の不作に加え、通貨ウォン安で、中国から輸入するトウガラシの価格が、上昇基調にあるためです。


インドでは、カレーなどに使うスパイスの価格が急騰しています。


多くは、アジアや南米からの輸入に頼っていて、海運市況の高騰が価格に反映されています。


政府は、4月26日、約6兆2,000億円の物価高対策を打ち出しましたが、ガソリンなどの価格維持のための補助金が中心で、食料などの安定供給対策は、5,000億円程度です。


賃金が伸び悩むなか、個人消費が一層冷え込む恐れがあります。

 


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