国際線の航空券代が高止まりしています。
航空各社は、コロナ禍で飛行機を売却したために買い戻そうとしていますが、人手不足が逆風となっています。
リベンジ消費で旅行需要が盛り上がる一方、飛行機不足で航空運賃が高止まりしています。
国際線の主要9路線の2023年1~6月の旅客数は、コロナ前の2019年1~6月より30%増加しました。
一方で、合計座席数は5%減少しました。
航空券は、このうち7路線で1~4割値上がりしました。
東京-シンガポールが44%、ロンドン-ドバイが28%、東京-ロンドンが19%それぞれ高くなっています。
コロナ禍で旅行需要は急減し、経営危機に陥った航空各社は、急いで機材を売却し、人員を整理しました。
大型機を中心に運行を停止し、燃費が良く、座席も埋まりやすい中小型機で運行を続けました。
足元では世界の旅行需要が急回復、2023年1~3月期の国際線の利用者数は、コロナ前の8割まで戻っています。
航空各社の業績も底打ちし、2023年4~6月期は、米国のデルタ航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空の大手3社がそろって増収増益でした。
需要回復で飛行機が足りなくなり、中小型機を中心に大量発注を始めました。
ただ、航空機メーカーの人手不足や、サプライチェーンの寸断が足かせとなり、当面は、航空機不足は解消できない見通しです。
米ボーイングと欧州エアバスの2023年1~7月の受注は合計1,568機となり、早くも2022年通年に並びました。
一方、両者の納入台数は、合計690機にとどまり、受注より低い水準が続いています。
ボーイングもエアバスも、増産のため大量採用を続けていますが、労働市場のひっ迫で思うように人材確保ができていません。
ユナイテッド航空は、4月、2023年~2024年に予定していた機体の納入が1年ずつずれ込むとの見通しを発表しました。
普通は、チケット代が高騰すれば、需要は減るはずですが、ポストコロナの、旅行に行きたいという消費者の需要は強く、価格が高止まりしていると見られます。
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