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日本産水産物・中国が全面禁輸【8月30日(水)】

中国が日本の水産物輸入の全面禁止を発表し、豊洲市場の関係者には動揺が広がっています。


豊洲の水産卸には中華圏への輸出を強めてきた会社が多く、禁輸がいつまで続くか不透明で、国内や他の国に販路を広げるしかないとの声も聞かれます。


豊洲市場で働く人の間では、処理水の放出が連日の話題でしたが、全面禁止という強い措置に、関係者は、落胆の色を隠せません。


中国の動きに、中華圏の他の地域も追従しました。


香港は、8月24日から福島など10都県産の水産物の輸入を禁止し、マカオも同様の禁輸措置を取ります。


2022年の日本の水産物輸出総額は、前年比3割増の3,873億円で、うち中国が871億円、香港が755億円、台湾が346億円を占めました。


風評被害の影響は、2022年秋ごろから始まっていました。


特に顕著だったのが高級食材の干しナマコや干しアワビです。


中華圏からの注文が減った結果、生で国内に供給する量が増え、国内の産地価格を押し下げる要因となりました。


干しナマコや干しアワビの輸出先は、香港、台湾、シンガポールで7割を占めます。


干しナマコや干しアワビは、中華圏の珍味で、売り先を変えるのは簡単ではなく、買い控えの長期化に備え、新たな生産の見送りも検討しています。


これまで実施していなかった生鮮による国内供給も視野に入れ始めました。


香港最大の食品商社は、中国の禁輸を受けて、日本産水産物の輸入をすべて止めました。


香港の飲食店では、処理水放出後は、日本産の表示は隠さなければならないほど、抵抗感が強いと言います。


豊洲市場にとって香港は大きな輸出先で、影響は計り知れません。


豊洲市場の卸会社は、冷凍ホタテの輸出の売り上げが8割減りました。


最大の買い手である中華圏の買いが細ると、ターゲットを国内に向けて価格を下げるしかありません。


現在、豊洲市場で取引されるホタテの価格は昨年の同時期に比べて3割安くなっています。


関係者は、今後も下落傾向は続くだろうと話します。

 

 

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