パックご飯の売り上げが伸びています【4月5日(水)】
コメの消費量が減り続けるなか、パックご飯の生産が伸びています。
2020年の生産量は、7年連続で過去最高を更新しました。
共働き世帯の増加などで、調理時間を短縮できるニーズが根強く、コロナ禍で備蓄用としても注目されました。
最近は、銘柄米を使うなど食味も向上し、息の長い消費の拡大につながっています。
農林水産省が発表した、食品産業動態調査によると、レトルト米飯を含むパックご飯の2022年の生産量は24万5,811トンと、前年比5%増でした。
2012年の14万2,355トンと比べると、7割増えました。
パックご飯は、東日本大震災を契機に、非常食として注目されました。
新型コロナが流行した2020年以降は、外出が制限されるなか、備蓄用のニーズが高まりました。
2022年に首都圏の消費者を対象に実施した調査によると、新型コロナの感染拡大で、パックご飯の購入量が「増えた」との回答は2割、「増やしたい」との回答は3割に達しました。
ここにきて、メーカー各社は、ブランド米製品を投入するなど、差別化を進めています。
「サトウのごはん」で知られるサトウ食品は、新潟県魚沼産コシヒカリや山形県つや姫、北海道ゆめぴりかといった銘柄のパックご飯を販売しています。
パックご飯に占めるブランド米は、同社製品の8割を占めます。
調理が手軽な点は、海外からも支持されているようです。
農水省によると、2022年のパックご飯の輸出量は、1,384トンと、前年から23%増えました。
経済成長が続くアジアでの需要拡大は、今後も望めそうです。
大手コメ卸では、2022年のパックご飯の輸出量が、前年比、3割増加しました。
香港や中国など、外出規制が強かったアジア圏の国で、日本ロスのような需要があったようです。
コメそのものの需要は、落ち込みが止まりません。
2023年産の需要量は、680万トンと、過去最低となる見通しです。
コメ離れのなか、パックご飯は、需要取り込みの切り札となりつつあります。
メーカー各社も増産体制を整えていて、サトウ食品は、45億円を投じて、新たな生産ラインを増設する計画です。
2024年には現在の2倍の日産40万食に増産します。
アイリスオーヤマ(仙台市)も鳥栖工場と、角田工場の生産ラインを増やします。
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