化粧品 DUO(デュオ)・消費者目線で躍進 【3月11日(金)】
プロレスラー、ジャイアント馬場は、全日本プロレスが盛り上がらないので、プロレス記者などが提案した対戦カードを組むことにしました。
ジャイアント馬場には興味が持てないカードでしたが、観客には大いに受けました。
ジャイアント馬場には、受けた理由が分かりませんでしたが、記者は、プロレスフアンの望むものが分かっていました。
以降、馬場は、自分の価値観に固執することをやめたそうです。
企業が、市場を見誤ることは、珍しいことではありません。
経験則や、自社の都合で、消費者不在のビジネスを展開するからです。
全日本プロレスの例のように、企業がやりたい対戦カードと、消費者が見たい対戦カードは違います。
どこまでユーザー目線を理解できるかが、市場をつかむ条件となります。
化粧品会社【4934】「プレミアアンチエイジング」は、投資ファンド社長などを経て2010年、松浦清氏が起こした会社です。
2008年、テレビ通販会社に入社した松浦氏は、リーマンショックでも、成長が衰えない通販事業に潜在力を感じました。
時あたかも、スマートフォンの登場に、デジタル販売チャネルの可能性を確信しました。
2010年に起業を決断し、斜陽の衣料品市場を、独自のモデルでブルーオーシャン(未開拓市場)にしたユニクロを手本としました。
レッドオーシャン(競争の激しい市場)ながら、リピート需要が強く、成長できる分野として、化粧品を対象商品にしました。
中でも、メーク落としのクレンジングを選び、DUO(デュオ)「ザ クレンジング バーム」を発売しました。
ネットを主要な販売チャネルにしただけでは、勝つために十分ではありません。。
商品開発を任せたのは、化粧品業界出身者ではありませんでした。
女性誌などに、コスメ評価などを執筆していたコスメフリークを採用しました。
玄人ほど自己満足に陥ってしまいやすいとの考えから、プロレスの対戦案を作った記者のように、消費者目線からの商品開発を徹底しました。
化粧品は、自然派タイプか、科学的な知見を追求したタイプに分かれますが、これもメーカーの事情です。
DUOは、消費者ニーズに対応し、双方の性格を備えたハイブリッド型としました。
CMに女性ではなく、ジャニーズのKink Kidsを起用し、ネットとはギャップ感のあるレトロなCMが話題を呼び、創業10年目の2019年に、クレンジング分野でシェアトップを獲得しました。
その後も、女優の米倉涼子さんがCMにでてくるオールインワン化粧品「CANADEL」などを発売し、足場を固めています。
消費ビジネスの対戦相手は、同業者ではなく、業界の常識の通じない消費者という対戦相手です。
※無料で銘柄相談も承っております。
※有力な情報配信も行っておりますので下記URLよりご確認ください。
▼
https://snap-up.jp/