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コーヒー豆価格が高騰・年末から33%上昇【4月25日(火)】

インスタントコーヒーに使うコーヒー豆(ロブスタ種)の国際価格が、上昇しています。


飲食店向けの高級コーヒー豆(アラビカ種)が高騰し、安価なロブスタ種に代替需要も高まり、1年4ヶ月ぶりの高値で推移しています。


ロブスタ種の国際指標となるロンドン先物は4月19日、1トン=2,480ドルと、2021年12月以来の高値をつけました。


昨年末から33%上昇しています。


高騰が続くアラビカ種からの需要の移行が、背景にあります。


アラビカ種は、最大の生産国ブラジルの不作や、コロナ禍の収束による世界的なコーヒー需要の高まりで、2021年から国際価格が高騰しました。


2020年まで1ポンド=100セント前後だったニューヨーク先物が足元では200セント前後で推移しています。


コストを抑えるために、割安なロブスタ種の需要が高まっています。


欧米の一部や日本では、ブレンドの配合のうち、ロブスタ種の割合を増やす動きが広がっています。


供給も不足気味です。


ロブスタ種の最大の生産国ベトナムの2022~2023年度の生産量は、2,920万袋(1袋60㎏)と、前年度比4%減の見込みです。


ベトナム国内の農家が減少していることが影響しています。


経済成長により、土地の価格が高騰しているため、農園を売却する農家が出てきています。


世界的な肥料価格の高騰も、生産減に拍車をかけています。


肥料の散布量の減少が一因で、コーヒーの実の生存率が低くなっていると言います。


ベトナムでは、零細農家が多いため、肥料価格の上昇が生産に影響しやすくなっています。


ベトナム通貨のドン高も、先物価格の上昇圧力となっています。


ドル建てで取引されるコーヒー豆は、ドン高になると生産者や輸出会社の手取りが減るために輸出が控えられる傾向にあります。


先物価格の上昇は、国内のコーヒー製品の価格に影響を与えます。


コーヒー豆の高騰などで、UCC上島珈琲(神戸市)やサントリー食品インターナショナルは、5月1日出荷分から缶コーヒーを値上げします。


製品の品質を維持するには、コスト上昇分を製品価格に転嫁せざるを得ないとの声が聞かれます。


包装資材費や、エネルギー費などのコスト負担も増えていて、原材料費が一段と上がれば、コーヒー各社が、追従値上げに踏み切る可能性があります。

 


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