業務用米の値段が上昇・人流が戻る【4月26日(水)】
コロナ禍からの経済回復を受けて、外食向けなどの、業務用米の引き合いが強くなっています。
3月分の相対取引価格は、業務用で使用される銘柄の上昇が目立ちました。
相対取引価格とは、JA全農などの出荷業者と卸売業者との間で、個別に売買取引をする際の主食用米の契約価格です。
スーパーなどの店頭に並ぶ家庭向けのコメも価格は上がっていますが、販売は伸び悩んでおり、上昇圧力は、それほど強くありません。
2022年産米の2023年3月分の相対取引価格は1俵(60㎏)あたり全銘柄平均で1万3,877円と、前年同月(2021年産)に比べ、9%上昇しました。
青森産まっしぐらが19%高、茨城産コシヒカリが20%高、千葉産コシヒカリが16%高でした。
割安感から、業務用として使われる銘柄の上昇が目立ちました。
昨年、政府がコロナ禍による行動制限を解除して以降、オフィス街や行楽地で人流が戻り、外食店は、来客数と売り上げが順調に回復しています。
ウクライナ危機などで、小麦粉の価格が、上がったことも重なりました。
ほとんどが国内で、生産、消費されるコメは、海外マーケットの影響を受けにくく、相対的に値動きが小さいため、外食や中食の需要家からすると、コメは、安定的に確保しやすく、事業計画も立てやすい食材です。
外食チェーンは、米飯メニューを拡充しています。
ファミレスチェーンのデニーズは、2022年秋から、小麦粉を材料とした、パスタなど一部のメニューを値上げし、同時に、ドリアなど米飯メニューに力を入れています。
主に家庭向け用としてスーパーなどで販売される、新潟産コシヒカリが、6%高、秋田産あきたこまちは、8%高、宮城産ひとめぼれは、10%高でした。
家庭向けのコメは、業務用米よりも一般的に価格が高く、食品の値上がりが続くなか、消費者の懐具合も厳しく、高価格帯のコメの売れ行きが、悪化しています。
秋に出回り始める2023年産米は、肥料などの値上がりで2022年産より高くなるとの観測もあります。
業務用と家庭用でさらに値動きに差がでる可能性があります。
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