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ビッグモーター・銀行借入が600億円【8月17日(木)】

中古車販売大手のビッグモーター(東京都港区)へ銀行団が借入金90億円の借り換えに応じない方針を伝えました。


保険金の不正請求など一連の不祥事で、融資を続けることのリスクが大きいと判断しました。


同社は、銀行側の方針を受け入れ、借入金を返済する方針です。


同社は、8月10日足元の経営状況を説明したうえで、三井住友銀行みずほ銀行三菱UFJ銀行広島銀行に対して近く返済期限を迎える90億円の借り換えを要請しました。


ビッグモーターでは、深刻な顧客離れが進んでおり、中古車の販売は通常時の6割以上減り、買い取りも半分の水準に落ち込んでいます。


同社は、昨年9月末時点で、300億円以上の現預金を保有していました。


ビッグモーターの銀行借入残高は約600億円あり、今回の不祥事で事業の先行き不透明感が強まり、取引金融機関の間では融資を続けることに慎重論が強まっていました。


今後は、説得力ある再建計画はもとより、兼重宏行前社長と宏一前副社長親子が取締役である資産管理会社の情報開示が求められそうです。


自動車ローンを提供する信販会社のジャックスもビッグモーターでの自動車ローンの新規受付を停止しました。


利用者はビッグモーターで中古車を買う際にローンを組むことが難しくなり、中古車の販売減に拍車がかかる恐れがあります。


ジャックスは、ビッグモーターのシェアで半分近くを占めていると言います。


ビッグモーターを巡っては、既に損保ジャパンが保険代理店委託契約を終了することで合意しています。


ビッグモーターは数百億円の現預金や流動資産を抱えています。


銀行が短期資金の借り換えを認めないことで、同社が土地や建物などの保有資産の売却に動く公算が大きいと思われます。


積み上がる中古車の在庫を、オークションなどで投げ売りに走れば、中古車市場の需給のバランスが崩れる可能性が指摘されます。

 


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