【公式】スナップアップ投資顧問ブログ

日本株式の専門家スナップアップ投資顧問の公式ブログ

鶏卵に荷余り感・需要期に値下がり 【11月8日(月)】

鶏卵の卸値が下落しています。


緊急事態宣言は解除されたものの、ホテルや外食などの業務用需要の回復は鈍く、鳥インフルエンザに伴う、供給減からの復調が重なり、荷余り感が生じています。


指標となる、JA全農たまごの東京市場卸値Mサイズは、11月1日時点で、1キロ205円と、10月以降15円(6.8%)値下がりし、6月末の高値に比べ、21.1%、55円値下がりしました。


鳥インフルエンザで、2020年11月から過去最多の採卵鶏を殺処分しましたが、ここにきて、採卵鶏の数が回復し始めました。


9月の採卵用メスの出荷・餌付け羽数は、876万羽で、前年同月比、11.2%増えました。


特に鳥インフルエンザの被害の大きかった関東では、14.2%増加しました。


一方、需要は鈍く、10月の鶏卵価格の値下がりは、あまり聞いたことがありません。


鶏卵は、通常、夏場に安値を付けて、年末に上昇するという年間サイクルを繰り返します。


例年、9月からは需要期になり、クリスマスや、正月といった行事向けに最需要期となる、12月に向けて値上がりします。


今年は、鳥インフルエンザによる、供給不足が響き、夏に7年半ぶりの高値を付けた後、需要期に値下がりする、異例の相場展開となっています。


それでも、コロナ禍による業務用需要の減少で低迷した、昨年年9月に比べると、35円(20.5%)高く、スーパーなどの平均価格をみても、昨年比8.7%高と、高水準の推移を続けています。


穀物相場の上昇で、エサの配合飼料が高値を続けています。


今までは、鳥インフルエンザを背景にした高値相場で、鶏卵農家は、利益を確保できていましたが、相場の下落が続けば、エサの値上がりもあり、収益減につながり、経営に響いてきます。

 


※無料で銘柄相談も承っております。
※有力な情報配信も行っておりますので下記URLよりご確認ください。

https://snap-up.jp/